心理療法室

ともしび φανός

相談の内容
ご自身の心の問題

 心の問題をどのように感じるかは、とても個人差のあることです。毎日の生活の中で心の重みを感じたり、不眠や食欲不振という形で問題を表す方もあれば、思考力や集中力の問題を体験される方もいます。いらいらしたり、ささいなことで怒りが沸き起こるという方もいるでしょう。あるいは、人と親しくなることに抵抗がある、誰と何をしていても虚しい、という苦しみを持つ人もいます。心に傷があると、同じ間違いを繰り返してしまう、イヤな夢をよく見る、といったことも起こります。
 どのような形であれ、何かがおかしい、と感じた時に、それが何かを一緒に考えてみることができます。心はそれ自体が1つの意志を持った、独自の生き物のようなところがあって、心の問題とは生きることの病でもあります。その心とどのように折り合いをつけて生きることができるのか。そのことに、心理療法が役立つのではないかと思います。

非行・犯罪からの立ち直り

 窃盗、暴力、DV、性的問題などの行動の問題や非行・犯罪は、社会からの大きな逸脱です。しばしばそれは周囲の人や社会からの憎しみを向けられることにもなるでしょう。しかしながら、非行・犯罪とは吹き荒れる嵐に生き残る術であり、生きる上での問題を解決する必死な試みであったと私は考えています。それが社会にとって問題であるとしても、立ち直りを考える時には尽きることのない不安に目を向ける必要があります。それを行う場が、心理療法の時間です。
 とはいえ、非行・犯罪からの立ち直りは容易ではありません。不安に持ちこたえ、考え、これまでとは異なる生き方を選ぶのは困難な道のりです。それでもそれは、やる価値のある旅になるでしょう。願っても得られなかった平安とは何か、心に潜む不安な魔物はなぜ生まれたのか、当室では生きることの病としての非行・犯罪についての相談をお受けしています。

お子さんの問題

 大人と同じように子どももまた悩み、考え、心の問題を示すことがあります。大人と違ってその現れ方は、頭痛、腹痛、体重の変動といった身体の問題であったり、勉強ができない、学校に行けない、友だちと遊んでも楽しくない、ゲームやインターネットに熱中する、といった一見怠けや無気力に見える振る舞いとして示されたりしがちです。もちろん、暴力や非行のような、すぐにそれと分かる問題もあるでしょう。
 親御さんは、誰も一様に子どものことを心配し、どうにかしてあげたいと願います。その一方で、子どもは子どもで自分自身を立て直そうと様々な努力をしています。そして様々に、シグナルを発することになります。子どものシグナルに気付き、その意味を理解し、必要な手助けができるなら、子どもの柔軟性は健やかな回復を可能にするでしょう。どのようにすればそうした感性を高められるかを、この場所で一緒に考えてみませんか。